マイホームを建てる上では、どんな家に住みたいかを考え、理想の住まいのイメージを固めます。
加えて、どんな場所に住みたいかを考え土地を選びますが、家づくりにおいて、土地探しは非常に重要なプロセスです。
土地探しは巡り合わせによる部分も大きく、探しているタイミングで必ず良い条件の土地が見つかるわけではありませんので、焦りは禁物です。
そこで今回は、注文住宅を建てるための土地探しの方法について解説します。これから注文住宅の建築をお考えの方は、ぜひとも最後までお付き合い下さいませ。
土地探しの方法

土地探しの方法は様々ですが、大きく分けると4つに分類されます。最適な土地の探し方は人それぞれですから、自分たちに合った方法を選ぶようにして下さい。
- インターネットで探す
- 自分の足で探す
- 不動産会社に依頼して探す
- ハウスメーカー・工務店に依頼して探す
順番に解説します。
インターネットで探す
一つ目の方法は、インターネットで土地を探すことです。
住みたいエリアを決めた後は、インターネットで土地の相場観を養いましょう。
ポータルサイトや不動産会社(ハウスメーカー)のサイトでは、複数の土地や物件の情報が多く、自分たちの条件に合った土地が見つかる可能性も高くなります。
一方で、情報量が多いため、情報の交通整理をしなければ混乱することになりかねません。インターネットの情報だけで土地を決めることはおすすめできませんが、手軽に多くの情報が見つかりますので、土地探しの第一歩として活用しましょう。
自分の足で探す
基本的な方法ですが、自分の足で探す方法もおすすめです。
休日にドライブもかねて、住みたいエリアを回ってみると、売り土地情報や看板のない更地が見つかるかもしれません。
気になる土地が見つかったら、近隣の不動産会社で土地の情報を聞いてみましょう。売り土地ではない可能性もありますが、土地探しは時間のかかるものなので、地道に調べることも時には必要なことです。
不動産会社に依頼して探す
不動産会社も業態は様々なので、土地探しに強い不動産会社に依頼することもおすすめの方法です。
自分たちの希望の条件をしっかりと伝えることが重要であり、相談の過程で自分たちも気づかなかった潜在的な希望が見つかる可能性もあります。
ただし、不動産会社は土地の仲介はしてくれますが、建築のプロであるとは限りません。紹介された土地に、理想の住まいを建築できるかどうかは自分たちで確認する必要があります。
不動産会社は成約に結びつかなければ売り上げとなりませんので、あの手この手で営業をかけてくる不動産会社も中にはありますが、その土地を選ぶかどうかは自分たちが決めることです。
信頼できる不動産業者を探すことも重要なポイントの一つ。
ハウスメーカー・工務店に依頼して探す
ハウスメーカー・工務店に依頼して土地を探すのもおすすめ方法の一つ。
注文住宅において、土地と建物を並行して探すのは大変です。ある程度気なる建築会社が決まっているケースでは、土地探しもまとめて依頼する方が手間がかかりません。
どんな家を建てたいかからアプローチするので、建物と土地のミスマッチは起こりにくく、満足のいく家づくりに期待できます。
仲介ではなく、建築会社が売主の場合、仲介手数料が発生しない点も嬉しいポイントです。
土地探しのコツを紹介

住みたいエリアが決まったら土地を探します。その際に気を付けておきたい土地探しのコツをまとめていますので、自分たちに合うものを取り入れてみましょう。
- 自分の目で現地を確かめる
- 希望条件をまとめて優先順位をつける
- ⼟地・住宅購⼊の予算を決定しておく
順番に解説します。
自分の目で現地を確かめる
土地探しを専門家に任せることは悪いことではありませんが、最後に決めるのは自分自身です。
確認すべきポイントは以下の通り。
・一日を通した日当たりや風通し ・前面道路の幅員 ・近隣の状況(空地や古家付きの土地の有無など) ・隣家との境界線の明確さ |
不動産会社は土地の専門家であっても、建築の専門家ではありません。
可能であれば建築会社の担当者に同行してもらい、希望する家を建てられるか確認してもらいましょう。
希望条件をまとめて優先順位をつける
希望の条件をまとめて優先順位をつけることも重要です。
土地探しでは100%満足のいく土地を見つけることは困難です。こだわりが強すぎると、土地が決めきれずに、マイホーム計画がいつまでも進みません。
実際の土地選びで妥協せざるを得ない場合を想定して、優先順位が低いものは諦めることも必要です。
土地探しは早い者勝ちの側面もありますので、自分たちに合った土地を見つけた時に、適切に判断できるように、家族で優先事項を決めておきましょう。
⼟地・住宅購⼊の予算を決定しておく
予算を決めずに土地を探しても、効率が悪くあまり意味がありません。
まずは手元資金や年収から大まかな予算を決めて下さい。
住みたい場所によっては地価が高く、建築費用を抑える必要があるかもしれませんし、逆のパターンもあるでしょう。
住みたい家を優先するのか、住みたい場所を優先するのかで予算の配分も変わってきます。
安易に予算をオーバーすると、返済プランが狂い、後々の生活が苦しくなりますので、土地の本体価格以外の出費にも対応できるようにしておきましょう。
注文住宅の土地を選ぶ際の注意点

注文住宅の土地を選ぶ際の注意点をまとめています。それぞれの内容を把握して、悔いが残らないように土地を選びましょう。
- 災害リスクを確認しておく
- ライフラインの有無を確認しておく
- 法令上の制限を確認しておく
順番に解説します。
災害リスクを確認しておく
一つ目の注意点は、災害リスクを確認しておくことです。
地震・浸水・土砂災害などのリスクへの備えが必要ですので、ハザードマップなどを用いて予め自分たちで確認しておきましょう。
また、地盤状況の確認も必須であり、軟弱な地盤では耐震性能を発揮できません。別途、地盤改良の費用が発生する可能性ものありますので、注意しておきましょう。
ライフラインの有無を確認しておく
電気・ガス・上下水道などライフラインの引き込み状況を確認しておくこと必要です。
分譲地であれば、造成工事を含めてライフラインの心配は不要ですが、一般の宅地では引き込みがされていないことが多いため、引き込みに必要な工事費用が発生します。
予期せぬ出費とならないように、予め状況を確認しておきましょう。
法令上の制限を確認しておく
予め法令上の制限を確認して、希望する家を建てられるかどうかをチェックしておくことも必要です。
用途地域ごとに制限の範囲は異なりますので、市区町村のホームページなどを確認しておきましょう。
自分たちで調べて分からない場合は、ハウスメーカーなど専門家に確認することをおすすめします。
土地の購入後は、自分たちの建てたい家を合わせることしかできないので、十分に注意して下さい。
土地探しでよくある質問
土地探しでよくある質問をまとめています。他の方の疑問点が、自分たちの問題解決に繋がることがありますので、色々と調べ見ましょう。
- 土地を購入する際に必要な付帯工事は?
- 不動産会社・ハウスメーカーに土地探しを依頼する方法は?
- 建築条件付きの土地とは?
順番に解説します。
土地を購入する際に必要な付帯工事は?
・敷地地盤調査 ・地盤補強工事 ・ライフライン引き込み工事 |
土地を購入する際に必要な付帯工事は上記の通りです。
敷地地盤調査では、一般的にスウェーデン式サウンディング法という方法で調査が行われ、費用は5~10万円程度を想定しておきましょう。
地盤補強工事では、表層改良で約30~60万円、柱状改良工法なら50~80万円程度、鋼管杭工法なら100~180万円程度となります。
ライフライン引き込み工事は、電気・ガス・水道ごとに費用が掛かりますので、見積もりを取って確認して下さい。
不動産会社・ハウスメーカーに土地探しを依頼する方法は?
不動産会社やハウスメーカーに依頼する際は、具体的にどのような場所にどんな家を建てたいのかということを分かりやすく説明して下さい。
業者にもよりますが、ある程度本気具合を見せないと、動いてくれない場合があります。
住宅の建築時期についても伝えておかなければ、本当に家を建てる気があるかが伝わりません。
相手も仕事ではありますが、当然優先順位は存在します。
真剣に探す姿勢を見せて、相手のやる気をくすぐることも大切です。
建築条件付きの土地とは?
建築条件付きの土地とは、一定期間内に、指定した建築会社で家を建てるという条件の付いた土地のことです。
建築条件付きの土地では、自分たちで建築会社を選べませんので注意して下さい。
建築条件が付いているからこそ、同程度の土地に比べて取得価格が安いケースも多いので、一度モデルハウスを見学して、自分たちに合うかどうかを検討してみましょう。
まとめ:土地選びは慎重かつ大胆に
ここまで、注文住宅を建てるための土地探しの方法について解説について解説してきました。
土地探しは、家づくりの重要なプロセスであり、建築とは切っても切り離せない問題です。
また、早い者勝ちの側面も強いので、購入を迷っている間に他で決まるケースも少なくありません。
いつまでも土地を探していても、100%満足できる土地が見つかるとは限りませんので、時には妥協も必要です。
土地購入の流れを把握して、自分たちの優先事項を決めておき、即決即断する勇気をもって土地を探すことをおすすめします。