住宅ローンの返済額の目安は?借入額を決める際の注意点を解説

マイホームの購入には、多くの方は住宅ローンを利用しています。住宅の一次取得者(初めて住宅を購入する人)では、住宅ローンの利用率は8割を超えますが、取得費用を考えれば無理もありません。むしろ、住宅ローンなしで購入できる方がいることに驚きです。

住宅ローンも借金ですから、返済のことを考えると、購入の判断には慎重さが求められます。

そこで今回は、住宅ローンの返済額の目安について解説していきます。借入額を決める際に、気を付けておきたいポイントも紹介していますので、ぜひとも参考にして下さい。

住宅ローンの月々の返済額の目安

毎月の返済額の目安を紹介しますので、自分たちに合ったものを参考に、資金計画を立ててみましょう。注意点として、借入可能金額=返済可能額ではないことに注意が必要です。返済に追われる状況では、快適な暮らしとはいえません。

  • 返済負担率を目安とする
  • 現在の家賃を目安とする
  • 月々の収支を目安とする

順番に解説します。

返済負担率を目安とする

月々の返済額を決定するために、返済負担率を目安とします。返済負担率とは、年収に占める年間返済額の割合のことであり、概ね2割程度に抑えれば、ゆとりのある返済プランといえるでしょう。

年収400万円のケースでは、返済負担率を20%とすると、年間の返済額は80万円となりますので、月々の返済額は約6.6万円となります。

借入金額2,176万円
総返済額2,772 万円
月々の返済額6.6万円
※固定金利1.44%、返済期間35年、元利均等返済で算出

現在の家賃を目安とする

現在の家賃を目安とするものおすすめの方法です。家賃額が住宅ローン返済額に置き変わると考えると、分かりやすくなります。もちろん固定資産税や住宅ローン控除なども考える必要がありますが、家計の中から捻出できる住宅費用を予め想定しておくことをおすすめします。

注意点として「家賃と同じ金額で家が買える」という広告がありますが、単純に金額だけを比較してはいけません。住宅の購入は将来のライフスタイルの変化なども考慮しましょう。

月々の収支を目安とする

月々の収支をもとに、無理なく返済できる金額を借入額の目安とするのもよいでしょう。月々の収支をきちんと把握するためにも、家計の見直しをすることが重要です。加えて、住宅ローンの返済期間は長期にわたりますので、現在の状況だけでなく、将来の変化も考慮しなければなりません。

住宅ローンの借入額を決める際の注意点

住宅ローンの借入額を決める際の注意点をまとめています。返済が滞ると、最悪住む場所を失う可能性がありますので、借入額の決定はくれぐれも慎重に。

  • ボーナスの変動を想定しておく
  • その他のローンとの兼ね合い
  • 税金や修繕費用を想定しておく

順番に解説します。

ボーナスの変動を想定しておく

一つ目の注意点は、ボーナスの変動を想定しておくことです。ボーナス払いを利用する場合、ボーナスが減る可能性を考慮しておかなければなりません。記憶に新しいところで、新型コロナウイルス感染症の影響でボーナスがゼロになった企業のことがニュースに取り上げられていました。

賞与は会社の業績次第とはいえ、まさか自分の所属する会社がそんなことになるとは思っていなかった方が大半でしょう。これは大企業であろうと同じであり、ボーナス支給額が大きい大企業ほど、影響が大きかったかもしれません。

ボーナスを当てにした返済プランの危険性を認識しておきましょう。

その他のローンとの兼ね合い

返済負担率は、住宅ローン以外の借入も含めて計算されますので注意して下さい。奨学金やカーローンがあれば、それだけ借入できる金額は少なくなります。子供ができれば教育ローンや教育費用などの負担も発生しますので、家計の見直しを常に行い、余計な出費を減らす努力が求められます。

税金や修繕費用を想定しておく

賃貸住宅とは異なり、マイホームを購入においては、住宅の購入費用以外のコストが発生する点にも注意が必要です。毎年の固定資産税や修繕費用の積み立てなど、長い目で見れば住宅の購入はお得な判断となり得ますが、計画的な資金計画が求められます。そのためにも、無理な借入をして返済に追われる状況は絶対に避けなければなりません。

建物種類別に見る住宅ローン借入額の平均額

所要資金借入額所要資金に占める借入の割合
全体3,690万円3,285万円89%
注文住宅3,533万円2,916万円82%
土地付き注文住宅4,396万円3,957万円90%
建売住宅3,495万円3,247万円92%
マンション4,545万円3,785万円83%
中古戸建て2,480万円2,281万円91%
中古マンション2,971万円2,627万円88%
※2020年度フラット35利用者調査より(所要資金に占める借入には別途その他からの借入を含む)

2020年度フラット35利用者調査によると、住宅ローンの平均借入額は3,690万円となりました。住宅という資産と同時に多くの借金を抱えることになるので、やはり住宅は大きな買い物であることが分かります。

35年にわたる長期間の借入期間を思えば、住宅ローンの借入額は慎重に決めなければなりません。先ほども述べましたが、借入可能額=返済可能額ではないことを覚えておきましょう。

住宅ローンにまつわる失敗談

住宅ローンにまつわるトラブルをまとめています。他の方の失敗談を活かして、自分たちに合った返済プランを立てることが重要です。

  • 頭金ゼロで購入してしまった
  • 安易に変動金利を選んでしまった
  • 離婚してしまった

順番に解説します。

頭金ゼロで購入してしまった

若いうちにフルローンで家を購入することは珍しい話ではありませんが、借入が多すぎると返済に苦労します。収入に見合った借入額であれば問題ありませんが、住宅への憧れという短期的な視点で先走ってはいけません。

加えて、融資率による金利の優遇を受けられないこともありますので、マイホームの購入計画では焦りは禁物です。

安易に変動金利を選んでしまった

低金利が続く現在、変動金利が魅力的に映りますが、将来的な金利の上昇を考慮しなければなりません。返済額ぎりぎりの状況では、金利動向次第で、家計が破綻する可能性があります。

世界的に金利の上昇が続いていますが、日本では相変わらず金利抑制政策がとられています。今は当たり前の低金利ですが、いつまでも続くとは限りません。金利が下げる可能性は少ないので、固定金利を検討してみるものよいでしょう。

離婚してしまった

2019年度の厚生労働省の調査によると離婚件数は約20万9,000件にものぼり、離婚率は3割を超えています。この数字を見てはとても他人事とは考えられません。

離婚が決まり、いざ住宅を売却しようとしても、借入が多ければオーバーローンに陥る可能性があり、取れる手段も限られてきます。家を建てる際に、離婚のことを考える人は少ないでしょうが、無理な借入は余計な苦労を背負い込む可能性があることを覚えておきましょう。

まとめ:無理のない返済額をもとに住宅ローン借入額を決めるべし

ここまで、住宅ローンの返済額の目安について解説してきました。金利の低い住宅ローンですが、借金に変わりはありません。返済が滞ると家を失いかねないという最悪のケースを想定して返済プランを立てるべきです。

再々申し上げた通り、借入可能額=返済可能額ではありません。

ハウスメーカーは金利の安い変動金利を進めてきますが、それはトータルの費用が安く見えることで成約に結びつきやすいからです。専門家の意見を聞くことは重要ですが、本当に無理なく返済ができるかどうかを真剣に考えて下さい。

無理のある返済計画で家を失う話は、決して他人事ではありません。無理のない返済額をもとに、住宅ローンの借入額を決めるようにしましょう。

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