マイホーム購入のタイミングは何歳が一番良いのか?
人に聞けば、そんなことは自分で考えなさいと言われてしまいそうな問題ですが、他の方の動向も気になるところです。
人は流されやすい生き物です・・・・・・だって、人間だもの。
戸建てを購入する最適なタイミングは人それぞれ違うものの、年代別でみると30代で戸建て住宅を購入する方が一番多くとのデータが出ています。
国土交通省による平成30年度住宅市場動向調査によると、初めて住宅を取得した年齢別の割合は30代が一番多く、次いで40代から20代へと続く結果に。
割合が多いから良いというものではありませんが、何か理由があるはずです。
そこで今回は、マイホーム購入の年齢は何歳がベストかについて解説します。マイホーム購入を検討中の方は、ぜひとも最後までお付き合い下さい。
30代でマイホームを購入すべき理由とは?

30代が戸建て購入のタイミングとして多くの方に選ばれています。
30代になると、仕事を覚えて徐々に責任あるポジションにつき、お賃金も増えてくるころです。
また、結婚や出産などライフイベントも想定しやすく、将来の家族構成が固まり始めます。
20代では早すぎ、40代では少し遅いと考えて、30代を購入のタイミングとして選ぶ方が多いのでしょう。
- 住宅ローンが組みやすく資金計画に幅を持たせやすい
- 賃貸では手狭であり家賃と変わらない返済額
順番に解説します。
住宅ローンが組みやすく資金計画に幅を持たせやすい
一つ目の理由は、住宅ローンが組みやすく資金計画に幅を持たせやすいことが挙げられます。
20代の平均年収は341万円であり、30代の年収は437万円となり、100万円近い差があるり、住宅ローンの借入を考えるとある程度の年収は必要です。
また、20代で頭金を貯めるのは至難の業であり、返済負担率が高くなりがち。
月々の返済の負担が増えると、収入の減少に対応できません。
加えて、家族構成も固まってくるので、ライフイベントに合わせた返済プランを検討できることも30代で家を購入する強みです。
3組に1組が離婚する時代とあっては、軽々に住宅購入を判断することにも一定のリスクが伴います。
普通に暮らしていれば、頭金の準備もできる年齢ですから、30代で住宅を購入する方が多いのも納得です。
賃貸では手狭であり家賃と変わらない返済額
30代の子持ち世帯では、賃貸暮らしが窮屈になってきます。
2LDKの賃貸住宅の数は多いものの、3LDKとなると、途端に数が少なくなり、部屋探しにも一苦労するでしょう。
賃貸と同等か安い出費で済む返済額であれば、マイホームが欲しくなる気持ちも分かります。
しかし、家賃と同額で持ち家に住めるという謳い文句には注意が必要です。
持ち家には、住宅ローン減税などのメリットがあるものの、税金の支払いや修繕費用の積み立てなどの維持費用の負担を忘れてはいけません。
ただし、お住まいの地域次第の部分はありますが、生涯コストを考えると戸建ての方が優れていることは事実です。
また、返済期間を長く設けられる年代であり、頭金を用意していれば、借入金額自体を圧縮して、毎月の返済額を少なくすることもできるでしょう。
40代のマイホーム購入も遅くない理由

40代でのマイホーム購入は決して遅いものではなく、メリットもあります。
令和2年度住宅市場動向調査によると、40代で注文住宅を購入した方の年齢別の割合は21.6%であり、別段数が少ないとも言えません。
- ライフスタイルの変化に対応できる
- 老後を見据えた家づくりができる
順番に解説します。
ライフスタイルの変化に対応できる
一つ目の理由は、ライフスタイルの変化に対応できることが挙げられます。
40代ともなれば、ある程度人生が固まり、考え方にしても大きな変化は起こりにくいでしょう。
若い内は思い立ったらすぐ行動となりがちですが、そこは40代、若造とは違います。
行動の指針を決めるにしても、これまでの経験がものを言います。
一生戸建てに住むという考えも、老後のことを考えると、便利な場所にマンション購入する方がよいと変わるかもしれません。
そうなると、売却を見越した家づくりを検討することも可能です。
土地選びを優先するなど、家づくりの重点ポイントも変わってくるでしょう。
老後を見据えた家づくりができる
老後を見据えた家づくりができることも、40代でマイホームを購入する理由となり得ます。
自分たちの終の棲家としての使用を想定して設計できるため、将来のリフォーム工事も少なくなるはずです。
2階建てではなく平屋、郊外よりも交通アクセスの良いエリアなど、家づくりで重視するポイントが鮮明になりますので、後悔するリスクも少なくなるでしょう。
年齢によっては、子供も巣立ち、夫婦二人のこぢんまりした家づくりも悪くありません。
20代でのマイホーム購入も悪くない理由

20代でマイホームを購入する方の割合は、全体の1割程度と少ないものの、購入の判断は悪くありません。
将来の変化によるリスクを取ることで、得られるものもあるからです。
むしろ、思い切りの良い決断が求められます。
- 住宅ローンの支払が早く終わる
- 今後金利が上がる可能性がある
順番に解説します。
住宅ローンの支払が早く終わる
一つ目の理由は、住宅ローンの支払が早く終わる。
借入時の年齢が若いため、頭り前の話ではあるのですが、老後資金のことを考えると重要なポイントです。
35年のローンを組んでも、定年までに完済の見込みが高いので、老後の資産形成が有利になるでしょう。
また、若い内は年収が低いため、借入額も少なくなりますが、その分支払利息が抑えられることは魅力と言えます。
とかく、マイホームの購入予算はオーバーしがちであり、身の丈に合わない資金計画を立てて、支払いに追われる状況は少なくありません。
今後金利が上がる可能性がある
今後金利が上がる可能性があることも、今の20代の方は考慮すべきポイントです。
世界的に金利上昇の流れが広がる中、日本だけいつまでも低金利が続くとは限りません。
今のところは、世界の金利上昇の流れに逆らっていますが、インフレが続けば日銀も重い腰を上げて、金利上昇局面が訪れる可能性もあります。
だからこそ、金利が低い内に、固定金利で住宅ローンの借入をしておくことが有効な手段と言えるでしょう。
住宅ローンを組むときの年代別の注意点

住宅ローンは長期間にわたる借入となるので、返済に不安を感じる方も多いでしょう。
そこで、年代別の住宅ローンを組む時に注意点をお伝えします。
内容を把握して、くれぐれも悔いのない返済プランを立てて下さい。
- 20代で住宅ローンを組むときの注意点
- 30代で住宅ローンを組むときの注意点
- 40代で住宅ローンを組むときの注意点
順番に解説します。
20代で住宅ローンを組むときの注意点
20代で住宅ローンを組むときの注意点は、返済期間を長く設定し、月々の返済額をできるだけ抑えることです。
20代では、頭金の準備も容易ではなく、フルローンでの購入も珍しくありません。
年収も低いので、借入上限も低く、購入物件に限りは出るかもしれませんが、過ぎた借入は身を滅ぼします。
返済期間を長く設定し、月々の返済額を抑えつつ、年収が増えた段階で繰り上げ返済を用いて元本を減らすようにして下さい。
30代で住宅ローンを組むときの注意点
30代で住宅ローンを組むときの注意点は、返済負担率と年収倍率をもとに、家計の状況を把握した上で借入額を決めることです。
年収も増え、頭金の用意もあるとなれば、理想の住まいに向けて一直線で、予算が膨れ上がる可能性があります。
あくまでも、無理なく返済できるラインを手取り月収をベースにして考えて下さい。
年収倍率は頭金を含んだ数値なので、5~6倍に収まるようにしておけば、家計の状況次第ではありますが、問題ないでしょう。
40代で住宅ローンを組むときの注意点
40代で住宅ローンを組むときは、完済時年齢に注意して下さい。
他の年代比べ、年収が高く頭金の準備も容易であり、これまでの経験を考慮すると、無茶な返済プランは立てないものと推察されます。
初めての家づくりと言えども、言い訳はできません。
完済時の年齢にだけ注意して下さい。
定年後の再雇用では、どんなに優秀な方でも年収は下がることが一般的です。
自分は大丈夫と過信してはいけません。
まとめ:マイホーム購入のタイミングは自分たち次第
身も蓋もないことを言えば、マイホーム購入のタイミングは自分たち次第です。
当たり前の話ですが、人それぞれ家計の状況や借りれの状況が異なりますので、他の方に合わせようという考えをしてはいけません。
基本的には、欲しいと思った時が購入の最適なタイミングであり、そのためにも事前の備えが求められます。
頭金の準備にしろ、家づくりの勉強にしろ、人に指示されてやることではありません。
売主と買主には知識差がありますので、自分たちの生活や資産を守るためにも必要という話です。
親身になってくれる建築会社もあれば、数字優先の建築会社もあります。
必ずしも、最初から良い建築会社に巡り会えるとも限りませんので、自分たちの生活や資産を守るためにも、最低限の備えが必要です。